業務案内
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臨床・食品・環境衛生検査
 当社は、広島市を中心に各市町村や企業から腸内細菌検査(検便)を受託してきました。
 腸内細菌検査は、感染症に分類される重要な病原体を早期に発見する目的で行なわれる大切な検査です。
 長年にわたり蓄積した検査技術と豊富なノウハウを基に、食品検査から製造工程の衛生管理に関する幅広いご要望に専門の検査員がお応えします。
 また、クレーム商品の検査(異物検査)、栄養分析、残留農薬検査などについてもFMLグル-プ会社と連携してご要望にお応えします。

食品細菌検査
食中毒とは、有毒有害な微生物や化学物質を含む飲食物を食べた結果生ずる健康障害
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」
検査の意義
 近年の科学技術の進歩に伴い、食品製造施設の衛生管理技術も大幅に改善されてきています。 また、社会の「食の安全」への関心の高まりとともに、食品取り扱い者の衛生意識、衛生管理技術も向上してきています。
 しかし、食中毒事件は依然として減少する傾向はなく、「食の安全・安心」を脅かし続けています。これらの事件の発生原因のほとんどは微生物(特に細菌)によるもので、正しい衛生管理により付着・増殖を防ぎ、殺菌することが出来ます。
 食品が細菌による汚染から守られているか、食中毒予防の3原則「付けない・増やさない・殺菌」が、すべての製造工程、食品取扱い工程で確実に守られているか、検証するためには微生物検査が必要となります。
 検証のための検査は、食品衛生法に規定される微生物検査「一般生菌数と大腸菌群」を基本とし、最近では、検証対象の食品に関連ある食中毒菌を品質管理・衛生管理の指標に含めて検査するようになってきました。
 食品提供前の自主検査を行なうことで、「食品中の潜在(一次汚染)」「取扱い中の汚染(二次汚染)」に起因する有害微生物を発見し、それにより引き起こされる健康障害を未然に防ぐことが出来ます。
 さらに、検査結果を「衛生管理の改善」「食品取扱い者の意識向上・教育の徹底など」へ役立てることが出来ます。
検査の目的
 食品の特性により、検査対象菌や検査方法が異なります。食品の規格基準が設定されている場合は、その規格基準に適しているかどうかを検証することが、1つの検査目的になります。もう1つの目的として「品質管理」があります。食品が衛生的に取り扱われ「一次汚染、二次汚染」が確実に防止されているか評価し、改善し続けることが自主管理として重要です。
食品の提出の仕方
① 商品を検査される場合
 販売又は納品される状態(トレ-・パック・袋包装)の商品を準備して下さい。
② 商品の一部・又は食材別に検査される場合(ショートケーキ等)
 衛生的な調理器具(トング・割り箸・スプーン等)にて、検査に必要な量の食品を衛生的な容器に入れて下さい。
 内部の食材が漏れないようにしっかり閉じて下さい。
 (食材を入れるのに適した衛生的な容器が必要な場合は、当社にて滅菌袋を準備しますので、事前に連絡下さい)

※滅菌袋を使用される場合、内部を手で触ると正確な検査結果が得られませんので注意して下さい。
※検査材料は、約100g必要です。
※商品は必ず冷蔵又は冷凍で保管して下さい。
※検体採取を含めて当社に、ご依頼される場合は事前に連絡を下さい。





容器一覧
検査方法
 食品に滅菌希釈液を加え、ストマッカー(食品と希釈液を均一にする機器)で、均質化した試料原液を作製します。
 その試料原液および10倍毎に希釈倍率を上げた試料を用いて、混釈平板培養法にて培養検査します。
 ふ卵器で規定された時間培養し、発育した集落を数え、実数を報告します。
(食品微生物検査マニュアル 改訂第2版より)
※上記検査方法は一般生菌数・大腸菌群数に関するものです。
※他の検査項目も食品微生物検査マニュアルに準じて実施します。
検査結果は
 一般生菌数:「<300」「実数」(集落数が300以上の場合、実数の報告)
 大腸菌群数:「<10」「実数」(集落数が10以上の場合、実数の報告)
 黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ、セレウス菌、サルモネラ菌:「陰性」「陽性」で報告します。
推奨検査項目
検査項目 検査日数 必要量
(1回/1検査)
検査食材 使用容器

①一般生菌数・大腸菌群数

2~6日 100g

基本項目

こちら

②一般生菌数・大腸菌(E.coli)・黄色ブドウ球菌

2~5日 100g

麺類(茹で・生)、惣菜類(加熱済み)

③一般生菌数・大腸菌群数・黄色ブドウ球菌・腸炎ビブリオ(定性)

2~6日 100g

魚介類(生魚介類)

④一般生菌数・大腸菌(E.coli)・黄色ブドウ球菌・セレウス菌

2~5日 100g

野菜類、穀物類

⑤一般生菌数・大腸菌群数・黄色ブドウ球菌・サルモネラ菌

4~6日 100g

卵、卵加工品及び乳、乳製品類

⑥一般生菌数・大腸菌群数・黄色ブドウ球菌・サルモネラ菌・カンピロバクター

4~6日 100g

生肉及び加工肉

⑦一般生菌数・大腸菌群数・真菌(カビ・酵母)

2~14日 100g

漬物

⑧一般生菌数・大腸菌群数・黄色ブドウ球菌・真菌(カビ・酵母)

2~14日 100g

生菓子、乾製品、穀物加工品


検査申し込みから検査、報告までの流れ
打ち合わせ
検査予定日・検査項目・検体数などについて打ち合わせします。

容器準備発送
当社より容器をお届けします。

検体回収
指定された日時に当社担当者が回収にまいります。


検査用の滅菌袋に検体(食品)と滅菌希釈液を入れストマッカーで混和し、均質化した試料を作製します。


試料を分注したシャーレに目的培地を混和します。


ふ卵器で規定時間培養します。


発育した集落を数え、実数を報告します。

検査が終了した後、検査結果報告書をお送りします。

臨床・食品・環境衛生検査
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尿検査
ぎょう虫卵検査
寄生虫卵検査
検査項目説明
容器一覧

おもな食品の細菌基準値
(1)食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)
項目 細菌数 大腸菌群 黄色ブドウ球菌 大腸菌(E.coli) その他の項目
清涼飲料水 陰性
粉末清涼飲料水(乳酸菌無添加) 3.0×103/g以下 陰性
粉末清涼飲料水(乳酸菌添加) 3.0×103/g以下※ 陰性
氷雪 融解水 100/ml以下 陰性
氷菓 融解水 1.0×104/ml以下 陰性
鯨肉製品 陰性
殺菌液卵 サルモネラ属菌 陰性
未殺菌液卵 1.0×106/g以下
魚肉ねり製品(魚肉すり身を除く) 陰性
生食用かき 5.0×105/g以下 腸炎ビブリオ最確数100/g以下
大腸菌(E.coli)最確数230/100g以下
生食用鮮魚介類 腸炎ビブリオ最確数100/g以下
生食用冷凍鮮魚類 1.0×105/g以下 陰性 腸炎ビブリオ 陰性
ゆでだこ、ゆでがに 腸炎ビブリオ 陰性
冷凍ゆでダコ、冷凍ゆでがに 1.0×105/g以下 陰性 腸炎ビブリオ 陰性
無加熱摂取冷凍食品、加熱後摂取冷凍食品(凍結直前加熱) 1.0×105/g以下 陰性
加熱後摂取冷凍食品(凍結直前未加熱) 3.0×106/g以下 陰性
乾燥食肉製品 陰性
非加熱食肉製品 1.0×103/g以下 大腸菌(E.coli)最確数100/g以下
サルモネラ属菌 陰性
特定加熱食肉製品 1.0×103/g以下 大腸菌(E.coli)最確数100/g以下
サルモネラ属菌 陰性
クロストリジウム属菌1.0×103/g以下
加熱食肉製品(容器包装に入れた後、殺菌したもの) 陰性 クロストリジウム属菌1.0×103/g以下
加熱食肉製品(加熱殺菌した後、容器包装に入れたもの) 1.0×103/g以下 サルモネラ属菌 陰性
※乳酸菌を除く
 表は食品衛生法「食品、添加物等の規格基準」より微生物に関するものを抜粋し編集したものです。

(2)各衛生規範
項目 細菌数 大腸菌群 黄色ブドウ球菌 大腸菌(E.coli) その他項目
そうざい類:加熱処理製品(卵焼、フライ、煮物など) 1.0×105/g以下 陰性 陰性
そうざい類:未加熱処理製品(サラダ、生野菜など) 1.0×106/g以下
漬物(包装容器に充填後加熱殺菌したもの) カビ 陰性
酵母1.0×103/g以下
漬物(一夜漬け) 陰性 腸炎ビブリオ 陰性
洋生菓子 1.0×105/g以下 陰性※ 陰性
生めん 3.0×106/g以下 陰性 陰性
ゆでめん 1.0×105/g以下 陰性 陰性
めん具材:加熱処理品(天ぷら、つゆなど) 1.0×105/g以下 陰性 陰性
めん具材:未加熱処理品(生野菜など) 3.0×106/g以下
※生鮮果実部除く
 表は厚生省通知より「弁当及びそうざいの衛生規範」「漬物の衛生規範について」「洋菓子の衛生規範について」「生めん類の衛生規範について」にて微生物に関するものを抜粋し編集したものです。
用語
培養=微生物などを人工的に増殖させること。
ふ卵器=一定の温度を保つ機器のこと。
関係法令
食品細菌検査
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食品衛生法
昭和22年12月24日法律第233号
平成18年6月7日(厚生労働省)

 弁当及びそうざいの衛生規範(昭和54年06月29日 環食第161号)
 漬物の衛生規範について(昭和56年09月24日 環食第214号)
 洋生菓子の衛生規範について(昭和58年03月31日 環食第54号)
 生めん類の衛生規範等について(平成03年04月25日 衛食第61号)